もどるべき場所

列車を降りた男はターミナルの喧騒から逃れるようにタクシー乗り場へと足を運ぶ、
今しがた出張から戻ったばかりだと言うのに、また別のクライアントのもとへと向か
わなければならなかった、ここ数日の男は多忙だ。

ラッシュ前の午後、この時間の都心は嘘のようにスムーズに内堀通りを走りぬけ
溜池方面の先にハンドルをむける、そのタクシーの中で男は何かが欠落したこの
数日間をしきりに考えていた、

用件を片付け、クライアントを後にした男は予定を
変え、自分のオフィスには戻らずその欠落した
“理由”のもとへ帰ろうと決めた、 それは・・・

この犬のもとへだ、
人間は一人でも生きていけるなんて、とんでもない間違いだ、この男には、この犬も
やっぱり大切なファミリーの一員なのだ、

こんな事もされるが・・・ それは、忘れよう・・・。
(これは事実を基にしたフィクションです、犬の名誉の為にも)
by nobtee
| 2008-02-01 18:30
| 犬と男

